東京都葛飾区|からあげ専門店 Tiki Tiki|もうレモンはかけなくていい!? 元バーテンダーが生み出したレモン唐揚げが旨い!
元バーテンダーの店主が営むハワイアンなムードの専門店
ハワイアンな雰囲気漂う『からあげ専門店 Tiki Tiki』
JR新小岩駅から徒歩で数分。『からあげ専門店 Tiki Tiki』は、ハワイアンな雰囲気漂うお店です。店名にある「Tiki」とはハワイの神像・Tikiに由来しており、チキンともかけたものなのだとか。店主の鈴木彰子さんは元バーテンダー。こちらで提供されている唐揚げには、バーテンダーならではの発想が反映されています。こだわりも強く、味付けに使用する醤油は宮崎産、衣の片栗粉は北海道・帯広産と素材も厳選しています。
まず、おすすめの「塩レモンからあげ」(6個・799円)をいただくことに。揚げた唐揚げにレモンをかけるのは一般的ですが、味付けそのものにレモンを使用するのは最近のトレンドのようで、そんなお店も増えていますね。
バーテンダーの発想が生み出した、レモン好きにはたまらない味!
「塩レモンからあげ」
この「塩レモンからあげ」、レモン汁にグレープフルーツ、そして白ワインをブレンドした漬けダレで味付けしています。珍しい組み合わせですが「バーテンダーというのは、アレとコレを組み合わせるとこんな味になる、という発想を常に持つものなんですよ」と店主の鈴木さん。なるほど、新たな味の創出にバーテンダー経験が生かされているんですね。揚げたあとの唐揚げには、冷凍したレモンを細かく削ってふりかけています。いやあ、芸が細かい!
冷凍したレモンを細かく削って唐揚げにふりかけていきます
いざ実食。ひと口目でレモンパンのような風味に襲われますが、間髪入れずに肉のうま味が迫ってきます。ワインを使っているせいか、肉も柔らかい。味付けはやや濃いめの印象です。強烈なレモンの酸味を想像したのですが、意外にもそれはひかえめ。フルーティーな爽やかさ漂う唐揚げです。これはレモン好きにはたまらないでしょう。もう、食べる直前にレモン汁をかけて食べるのはやめて、この唐揚げを食べましょうよ!
本場・宮崎で研究したチキン南蛮もオススメ!
「宮崎チキン南蛮」は通常サイズの唐揚げを使用しています
続いて人気メニューのひとつである「宮崎チキン南蛮」(5個・799円)をいただきます。チキン南蛮の本場・宮崎に鈴木さん自らが足を運んで味を研究し、宮崎出身の人に味見をしてもらいつつ、開発したというこだわりのひと品。宮崎産の醤油をブレンドしたという甘酢に、酸味ひかえめのタルタルソースが、通常の唐揚げと同じサイズの肉にたっぷりかけられています。チキン南蛮というと、とんかつのような形状の肉をイメージしがちですが、最近はこういったものも増えています。数人で取り分けて食べることを前提としたもので、居酒屋などでは一般的になりつつあります。
片栗粉をまぶしたあとに卵白にくぐらせており、衣はふっくら、そしてしっかりしています。甘酢やタルタルソースに負けておらず、口に入れても容易に崩れません。それどころか舌ざわりが心地いい!酢の甘さ、タルタルソースの酸味、肉のうま味が渾然一体となって舌の上を完全占拠してしまいます。このなめらかさに身も心もトロトロになりそう。チキン南蛮のある国に生まれてよかったと思える瞬間です。
店名の由来にもなっているハワイの神像「Tiki」
ところで店主の鈴木さん、さすが元バーテンダーというだけあって、トークもお上手。テイクアウト店の店主にしておくのはもったいない!将来は唐揚げ居酒屋の女将としてデビューしてくれることを期待しています(笑)。
(取材年月日:2021年9月13日)
松本 壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」大分県中津市。年間のからあげ摂取量は300食以上。『食楽web』(徳間書店)、『bizSPA!フレッシュ』(扶桑社)などでからあげの取材記事を担当する。