東京都世田谷区|成城塩唐揚げ きづ|塩唐揚げ好きは必食!唐揚げ大好き県・大分にルーツを持つ塩唐揚げ専門店

 

高級菜種キャノーラ油使用。塩唐揚げ専門のお店

最寄り駅からのアクセスも良好な「成城塩唐揚げ きづ」
店内の壁画。大分県出身者ならこの壁画に反応するはず!

小田急小田原線・成城学園前駅の南口を出て徒歩でわずか数十秒のところにある『成城塩唐揚げ きづ』。大分県大分市にある昭和51年創業『きづ』の“のれん分け”的な、塩唐揚げ専門のお店です。大分県といえば“からあげの聖地”中津や“からあげ専門店発祥の地”宇佐があり、唐揚げ大好きな県民性がよく知られています。唐揚げだけでなく鶏天も有名ですね。そんな地域にルーツを持つお店ということで期待も高まります。こちらが自信を持ってすすめている塩唐揚げを味わってみました。

「きづの塩唐揚げ」(写真は200g)。高頻度で交換している揚げ油を使用していて、白く美しい!

揚げたての「きづの塩唐揚げ」(100g・390円)は、白さが光る美しさ。揚げ油は高級菜種キャノーラ油を使用しているそうで、それも高頻度で新しいものに交換しているといいます。最近は食用油の価格が高騰しており、頻繁に交換するのはかなり思い切ったこだわりです。しかしそれがこの唐揚げの美しさを生み出しているのでしょう。そして塩唐揚げとそれ以外のものはフライヤーも分けているそうです。塩唐揚げへの強い思いを感じますね。

肉汁もたっぷり。やさしい旨みが満足度を高めます

じわじわ迫る美味しさが最後に大炸裂!

シャリッと爽快な歯ざわりの衣が美味しい!衣の時点で満足度はすでに70~80%に到達。なぜこんなに美味しいのでしょう…。「下味の段階で秘伝の漬けダレに2度漬けしています」と店長の齋野正太郎さん。1度目の漬け込みで肉の中にまでしっかりと味を行きわたらせ、2度目の漬け込みではそれが衣にもしみ込むように工夫しているとのこと。使用している粉は北海道知床産の清里澱粉のみですが、そこにも独自の工夫が。「秘伝のタレを少し含ませた澱粉と、そうでない真っ新な澱粉の2種類をブレンドしながら粉付けしています」。これが衣の美味しさの秘訣だったのですね。粉は揚げる直前にひとつずつていねいに整形しながら付けていきます。齋野店長の手の動きが熟練の寿司職人かマジシャンのような軽やかさ。思わず見とれてしまいました。

揚げる直前にていねいに整形しながら粉付け。齋野店長の職人技に思わず見とれてしまいます

衣が美味しければ肉も美味しい。旨みしっかり肉汁たっぷり。その旨みも舌をそっと包み込むようなやさしさがあり、心もとろけそうになります。ああ、この時点で満足度は完全に150%超え。これ以上何を望もうか…なんて考えながら、最近メニューに加わったという「手羽先」(1本・180円)と「塩皮唐揚げ」(320円)も追加してしまいました。その手羽先、味付けは塩唐揚げと同じですが、衣を付けない素揚げです。揚げたあとに黒胡椒をふりかけています。これが肉厚で肉汁もたっぷり。「プリンッ!」とした舌ざわりがたまりません。黒胡椒がけっこうパンチのある刺激をくれますが、これはビールが欲しくなる味!
塩皮唐揚げは鶏皮の唐揚げですが、しっとり感とパリッと感が入り混じった食感です。噛みすすめていくうちに旨みがジワジワ迫ってきて、最後にそれが炸裂する印象。食べ始めると止まらなくなるタイプの唐揚げで、おやつにもいけそうです。

「手羽先」は肉厚で食べごたえアリアリ!
「塩皮唐揚げ」は食べ始めると止まりません。山椒を付けるとさらに美味しさ倍加!

塩唐揚げの名店はいくつかありますが、こちらもそのひとつと言えそうです。さすが唐揚げ大好き県・大分にルーツを持つお店、満足度は200%と言っても過言ではないでしょう。

(取材年月日:2023年6月20日)

成城塩唐揚げ きづ

[住所]東京都世田谷区成城2-35-11
[電話]03-5727-8114

店舗情報 WEBサイト

松本 壮平

ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」大分県中津市。年間のからあげ摂取量は300食以上。『食楽web』(徳間書店)、『bizSPA!フレッシュ』(扶桑社)などでからあげの取材記事を担当する。