唐揚げコラム

東京都墨田区|ボンズハウス|味の決め手は特製の糀!イタリアンのお店で手間ひまかけた発酵唐揚げを味わう!

JR両国駅から徒歩15分ほど、住宅街の中にある隠れ家的雰囲気の『ボンズハウス』

「からあげグランプリ」で2年連続金賞受賞の唐揚げとは

最近、糀を使った唐揚げが増えています。肉を糀に漬け込むことで肉質が柔らかく、よりジューシーに仕上がるといわれており、”発酵唐揚げ”というジャンルも生まれています。今回ご紹介する『ボンズハウス』はイタリアンレストランですが、そんな発酵唐揚げを味わえるお店のひとつ。からあげグランプリ・東日本味バラエティ部門で金賞を2年連続受賞したお店です。唐揚げというと、どうしても和食や中国料理のイメージがありますが、イタリアンのお店で味わう唐揚げとは一体どんなものでしょうか。

糀にじっくり漬け込んだ肉質柔らかな唐揚げ

 お店はJR両国駅から徒歩15分ほどの住宅街の中にあります。お店の外にはテラス席もあり、冬場にはコタツでお料理を楽しむことができるんだとか。

自家製塩糀漬け唐揚げ(3ヶ)。丸っこい形状でなんとなくかわいらしさも感じます

 オーダーしたのは「自家製塩糀漬け唐揚げ(3ヶ)」(880円)。10分ほどで登場したのはゴルフボールサイズの唐揚げ3個。オリジナルのバジルマヨネーズとシークワーサー果汁も一緒に提供されます。

 ではさっそく実食。ナイフとフォークでいただきますが、これがイタリアン気分を高めてくれます。唐揚げをカットすると、断面には肉汁がじんわり。衣は片栗粉のみ。サックリとした歯ざわりで、軽いおこげが香ばしい風味を醸し出しています。糀に漬け込んでいるだけあって、肉質はとても柔らか。肉の旨みとともに、かすかな甘みも感じる、繊細な仕上がりといった印象です。

 飲み込んだあとには、肉の旨み、糀の甘みがブレンドされたような美味しさの余韻がのど元に残ってしばらく楽しませてくれます。この2段階攻撃がたまりません。

箸ではなくナイフ&フォークでいただくスタイルがなんともイタリアン!

塩糀、醤油糀、ニンニク、ショウガで味付けしています。お店はイタリアンですが、味は和テイスト。そのギャップが楽しいですね。しかもこちらの糀は千葉県で300年以上続く『鍋店』という酒蔵で特別に作ったものなんだとか。それを60℃で2日間寝かせ、十分に熟成させてから使用しているそうです。

唐揚げの断面。肉汁じんわりで、見ただけで食欲が加速しそう

ワインと一緒に楽しむのもアリ

 1個食べ終えて、ここから味変。まずはシークワーサー果汁から。沖縄から取り寄せたシークワーサーをそのまま絞った、果汁100%のものです。唐揚げに柑橘類といえばレモンが一般的ですが、これはまた違った味わい。ほどよい酸味と柑橘っぽい爽やかさがあります。バジルマヨネーズを唐揚げに付けると、一気にイタリアンテイストに。このマヨネーズは美味しい!パンや生野菜に付けて食べてみたくなります。

シークワーサー果汁。肉の断面に軽くかけて食べると爽やかな味わいになります

 特製糀を十分に熟成させて、手間ひまかけた発酵唐揚げ。3個ではとても足りない!なんて思ってしまうほどの美味しさ。こちらは唐揚げだけでなくパスタなどの定番イタリアンメニューも充実しています。唐揚げと合わせるドリンクといえばビールやハイボールなど、炭酸系のものが真っ先に思い浮かびますが、糀が生み出す甘みや旨みを持ったこちらの唐揚げは、ワインにも合いそうですね。

(取材年月日:2024年9月18日)

ボンズハウス

[住所]東京都墨田区石原1-39-1

店舗情報 Googlemap

松本 壮平

ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」大分県中津市。年間のからあげ摂取量は300食以上。『食楽web』(徳間書店)、『bizSPA!フレッシュ』(扶桑社)などでからあげの取材記事を担当する。