東京都江戸川区 |福まん家 葛西駅前店| 鶏肉×あごだしの絶妙な協演!究極のだし唐揚げここにあり!

東京メトロ東西線・葛西駅から徒歩5分ほどにある『福まん家・葛西駅前店』
東京メトロ東西線・葛西駅から徒歩5分ほどにある『福まん家・葛西駅前店』

唐揚げの味付けといえば、醤油か塩が一般的です。こってり濃い味の醤油唐揚げ、あっさりしていて肉の旨みが際立つ塩唐揚げ、どちらも魅力的で、唐揚げ界の二大勢力と言ってもいいでしょう。しかし数年前から、そこに第三極とも言うべき味が登場しました。”だしベース”の唐揚げです。
味付けにだしを使用する唐揚げは以前から存在しました。しかし近年それが急増しています。一般社団法人日本唐揚協会が唐揚げの味付けについておこなった調査によると、2019年には〈醤油:55%・塩:20%・だし:23%〉という比率でした。しかし2022年には〈醤油:35%・塩:22%・だし:41%〉と、だしベースの唐揚げが4年で2倍近くに増えており、醤油と逆転してしまいました。
中でも「あごだし」を使った唐揚げが増えています。あごはトビウオを乾燥させたもので、九州では古くから親しまれている食材のひとつ。海上を飛ぶトビウオは他の魚とは異なって体が締まっており、脂肪分が少なく、すっきりとした上品な旨みが出ると言われます。そのためさまざまな料理に活用されてます。

店内には福まん家の一級認定店の証が
店内には福まん家の一級認定店の証が

今回ご紹介する『福まん家』は長崎県に本店を置く唐揚げ専門店。長崎・平戸のあごだしを使った唐揚げが人気です。揚げ油も長崎・五島の椿油を使用しています。そんな長崎の“ご当地唐揚げ”とも言えそうな唐揚げを、東京の『福まん家・葛西駅前店』で味わってきました。

一番人気の「あご出汁から揚げ・プレーン」(右)とそれに次ぐ人気の「あご出汁から揚げ・九州甘醤油」(左)
一番人気の「あご出汁から揚げ・プレーン」(右)
それに次ぐ人気の「あご出汁から揚げ・九州甘醤油」(左)

こちらの一番人気「あご出汁から揚げ・プレーン」(1個・120円)は、サックリと油切れのよい衣が特徴的です。
ところがその衣を歯が突破した途端、口の中であごの旨みと風味がいきなり炸裂します。ふっくらやわらかい肉は、あごだしの美味しさが存分に発揮された味。鶏肉の味ともまるでケンカしません。心の準備どころか舌の準備もできていないうちから襲いかかってくるあごの奇襲攻撃に、我が味覚も狼狽してしまいます。突然海中から飛び出して、海面ギリギリを滑空してあっという間に海中に消えていくトビウオのように、怒涛のごとく口の中を席巻していく濃厚な旨み。
それに圧倒されつつ、食べ進めればたっぷりの肉汁が舌の上に流れ込んできます。揚げたてでアツアツの肉汁にも旨みがたっぷり。もうたまらない美味しさです。鶏肉とあごだしがこんなにも相性がいいとは!いやむしろ、鶏肉の旨みがあごの引き立て役に回っているかのような印象すらあるのです。

椿油で揚げた唐揚げは衣の油切れがよくサックリした食感
椿油で揚げた唐揚げは衣の油切れがよくサックリした食感

プレーンに次いで人気のある「九州甘醤油」(1個・130円)は、甘辛いタレがかかった唐揚げです。このタレが食欲をそそります。サックリ食感の衣によくなじんでおり、これが美味しさを急加速させます。食べ始めると止まらなくなるパターンで、白いごはんと一緒に食べたくなる味です。

断面から流れ出る肉汁にはあごの旨みもたっぷり!
断面から流れ出る肉汁にはあごの旨みもたっぷり!

あごなど魚介系のだしは、使い方を間違えると臭みが出たりすることがあります。しかしこちらの唐揚げにはそれがまったくありません。とても上品な旨みが見事に肉と調和しています。あごの美味しさを堪能したい人にはぜひおすすめしたい逸品です。
ところでニワトリもトビウオも、高高度での長距離飛行はできないものの、低空を軽く浮遊することならばできますね。意外な両者な共通点ですが、実は太古の昔は仲良しだったのかもしれません。絶妙な味わいのあごだし唐揚げに、思わずそんな空想をしてしまいました(笑)。

 

(取材年月日:2022年8月19日)

東京メトロ東西線・葛西駅から徒歩5分ほどにある『福まん家・葛西駅前店』

福まん家 葛西駅前店

[住所]東京都江戸川区中葛西3-29-4
[電話]03-6808-6722

公式サイト

松本 壮平

ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」大分県中津市。年間のからあげ摂取量は300食以上。『食楽web』(徳間書店)、『bizSPA!フレッシュ』(扶桑社)などでからあげの取材記事を担当する。