東京都台東区|元祖からあげ本舗マルカ商店 浅草店|これぞ王道!ごはん必須の醤油唐揚げ&塩味に感涙必至の塩唐揚げ
店舗で毎日手仕込みする手間ひまかけた唐揚げ
『元祖からあげ本舗・マルカ商店』。ダルマのキャラクターが目印です
“唐揚げブーム”と言われる今日、気が付けば新規参入の唐揚げ専門店が急増中です。“唐揚げ戦国時代”なるフレーズを用いるメディアもあるほどで、私自身、街中で「あ!こんなところに唐揚げ屋さんが!」「あれ、ここにも!」と、未知のお店に遭遇することもしばしば。
大手飲食チェーンが運営するお店や個人経営店、フランチャイズ展開の店舗など形態も多様です。とくにコロナ禍の影響で、テイクアウト専門のお店やゴーストレストランの形態でデリバリーを中心に展開するお店が増えていますね。
今回ご紹介する『元祖からあげ本舗』は、第11回からあげグランプリ・東日本しょうゆダレ部門で金賞を受賞し、1都2府20県に店舗を構えるテイクアウト専門店。直営店のほか、フランチャイズでも展開しているお店ですが、各店とも店舗で毎日手仕込みによる唐揚げ作りをおこなっています。セントラルキッチンで仕込んだものを店舗で揚げるだけ、という専門店も多いのですが、最近はこのように“店舗ごとに毎日手仕込み”というところも増えています。
二段仕込み醤油使用の「醤油からあげ」が白飯に合う!
「醬油からあげ」。1個あたり50~60gほどのビッグサイズ唐揚げです
お邪魔したのは東京・浅草にある『元祖からあげ本舗マルカ商店・浅草店』。とくに人気の「醤油からあげ」と「旨塩からあげ」(各120g・260円)をいただきました。
1個あたり50~60gほどのビッグサイズ唐揚げです。「醤油からあげ」は特製の二段仕込み醤油を使用しています。一度完成した醤油に塩水や麹などを加えて、さらに熟成させて作る醤油で、濃厚で深みある味わいが特徴です。そのためこの唐揚げも、肉のうま味とともに醤油の風味がグンと迫ってくる味わい。ニンニクも効いていて、芳醇でスタミナが付きそうな唐揚げです。
断面からは肉汁がじんわり。白いごはんにのせてかきこみたくなる!
この醤油唐揚げ、食べ進めるうちに何かが足りないと思ってしまいます。そう、ごはんですよ!味が濃いので白飯との相性は抜群。食べれば食べるほど舌が、胃袋が白飯を求めて騒ぎ出します。こちらはお弁当も人気で、なんとごはんの特盛り(400g)が無料!チラシなどでは「日本一ごはんが進むからあげ」をうたっているお店ですが、それもあながちウソではなさそうです。
塩のうま味に感動してしまう爽やか系塩唐揚げ
「旨塩からあげ」は塩の美味しさが光る逸品!
続いて「旨塩からあげ」。実はこれ、私の一番のお気に入りなんです。ニンニクを使わないあっさりめの味付けですが、肉のうま味とともに塩のうま味が舌の上で爽快に花開くイメージ。塩のしょっぱさなどどこ吹く風、かすかな甘みすら感じてしまう爽やか系の塩唐揚げです。口の中で肉と塩のうま味がシャッフルされ、徐々に豊かな味わいに変わっていきます。肉と塩のコンビネーションのよさを再認識しつつ、何だか飲み込むのがもったいない気分にもなりますが、そこはビッグサイズ唐揚げ。ひと口食べてもまだ半分以上残っているという幸福感に包まれながら、胃袋に送り出してあげましょう。
私がこちらのお店でこの「旨塩からあげ」を初めて食べたのは、気温30℃以上の真夏日。かなり汗をかいた状態でしたが、食べていくうちになんだか体力が回復していくような感覚になりました。ひょっとすると、この唐揚げで塩分補給ができたのかもしれません。
毎日お店で手仕込み。オーダーが入ってから揚げていきます
さてこの『元祖からあげ本舗』は、各店舗ごとに「マルタツ」「とり若丸」「たまや」などの名称がついていて、これまたユニーク。目印は愛嬌のあるダルマのキャラクターです。街で見かけたときはぜひ試食してみてください。2個から購入可能ですよ。
(取材年月日:2021年12月7日)
松本 壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」大分県中津市。年間のからあげ摂取量は300食以上。『食楽web』(徳間書店)、『bizSPA!フレッシュ』(扶桑社)などでからあげの取材記事を担当する。