唐揚げコラム

東京都渋谷区|東京唐揚げランド|あなたは何枚食べられるか!?『東京唐揚げランド』の1枚約280gの「鶏もも1枚ざぶとん揚げ」とは?

都営地下鉄大江戸線・西新宿五丁目駅から徒歩10分ほどの『東京唐揚げランド』

唐揚げのテーマパーク!? その正体は…

『東京唐揚げランド』。こう聞くと、唐揚げのテーマパークが出現したのかと思ってしまうかもしれません。しかしこれはれっきとした飲食店の店名。都営地下鉄大江戸線・西新宿五丁目駅の地上出口を出て10分ほど歩くと「唐揚げ・もつ煮」と書かれた看板が。軒下には赤い提灯も。たたずまいは完全に居酒屋さんです。こちらが今回のお目当ての『東京唐揚げランド』なのです。

店内はカウンター席のみ。ウッド調の落ち着いたオシャレな空間です

店内にはカウンター席が6席のみ。こぢんまりとしていますが、オシャレなカフェのような空間です。メニューには唐揚げを中心としたおつまみ類がズラリ。お酒も楽しめるお店ですが、メニューには「ライスセット」なるものもあり、唐揚げを定食で味わうこともできるのです。

名物唐揚げは1枚約280g!

こちらの名物は「鶏もも1枚ざぶとん揚げ」(1枚・759円)。鶏のモモ一枚肉を開き、塩ベースの漬けダレに漬け込んで片栗粉・小麦粉・パン粉をブレンドした衣で揚げているもので、1枚でなんと約280g!驚異的なデカさの唐揚げです。普通サイズの唐揚げは約40g前後ですが、その7個分ということになります。

メインは唐揚げですが、それ以外のおつまみも充実しています

この「鶏もも1枚ざぶとん揚げ」は1枚からオーダーできます。私はある大食いYouTuberの女性がこれを10枚食べている動画を見てしまったのですが、さすがにそれはキビシイ!かと言って1枚だと物足りない気がします。2枚でもいまひとつ達成感に欠ける…。そんなわけで今回は3枚にチャレンジすることにしました。せっかくなので「ライスセット(ライス・鶏スープ・キャベツ・小鉢)」(550円)と一緒にいただきます。

あっさりしていて旨み十分!もたれ感もなし!

鶏もも1枚ざぶとん揚げ×3、ライスセット(ライス、鶏スープ、キャベツ、小鉢)

オーダーから10分ほどで、ドデカい唐揚げの登場です。ホントにデカい!「ざぶとん」という形容が言い得て妙、と思えてしまいますね。3枚重なっていると、本当に座布団のようで『笑点』(日本テレビ系)の大喜利コーナーを思い浮かべてしまいます。

真横から見るとその厚みにも圧倒されてしまいます

箸で持ち上げてみようとしますが、これまたスゴい重量感!重い!キツい!腕がツラい!それでもそこに唐揚げがあれば食べてみるのが我々唐揚げ愛好家の宿命なり!箸で半分ほど持ち上げ、もう半分は下の唐揚げの上にゆだねたままでガブリといきます。「パリッ!」とした食感の衣は香ばしくて美味しい。肉はふっくらしていてほどよい弾力もあり。肉汁も十分出ています。「うん、ウマい!」塩ベースの味付けのため、わりとあっさりしているので肉の旨みも感じることができます。

箸で持ち上げようとしてみると重いのなんの!かなりチカラが入ってしまいます。

食べ始めると、なぜかライスやスープの存在を忘れて、あっという間に1枚を完食。「これ、3枚完食いけるんじゃないか…」とこの時点で確信してしまいました。衣には残留油感がほとんどなく、もたれる感じもありません。あっさりめの味付けと、味変用のピリ辛ソースのおかげで飽きることなく食べ進められます。気づけば3枚・約840gを完食。自分でも驚くのですが、店員さんはもっと驚いていました(笑)。

カットして断面を見ると、肉汁もしっかりたっぷり!

「個」ではなく「枚」で数える珍しい唐揚げ

さてこの「鶏もも1枚ざぶとん揚げ」は、しっかり2度揚げされています。まずは3分ほど揚げたあと5分ほどバットの上で寝かせ、余熱を肉の中まで浸透させていきます。そして裏面のみ、ハサミで小さな切れ目を数カ所に入れていきます。熱が入りやすくするためなんだとか。たしかにこのサイズだと、普通の揚げ方ではしっかり熱が入らないかもしれません。そして仕上げの揚げで完成。「ナイフとフォークが必要なんじゃないの?」と思ってしまいますが、店員さんにお願いすれば食べやすい大きさにカットしてもらえますよ。

フライヤーの中のざぶとん揚げ。かなりのスペースをとってしまうサイズ感です

しかし近年はジャンボ唐揚げがトレンドになっていますが、ここまで大きいものにはめったにお目にかかれません。しかも「個」ではなく「枚」で数えるとは…。唐揚げ界の「新潮流」を感じてしまいました。そのうち「じゅうたん揚げ」などが登場するかもしれません。

(取材年月日:2024年6月19日)

東京唐揚げランド

[住所]東京都渋谷区本町4-21-2 エフビル 1F
[電話]03-6300-4874

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松本 壮平

ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」大分県中津市。年間のからあげ摂取量は300食以上。『食楽web』(徳間書店)、『bizSPA!フレッシュ』(扶桑社)などでからあげの取材記事を担当する。